ブカレスト

2008/10/4(Sat)
f:id:shiomi31:20081004144501j:image

お昼にはブルガリアへ向かわなければ行けない、9:00頃から街歩きをした。
休日のせいか比較的歩く人は少なく、がらんとした街並み。
もう少し暗い街並みのイメージがあったのだけど、歩いた感じでは、霧が濃く掛かっていたものの、それほど重い雰囲気を感じなかった。4年前に行ったプラハのそれと変わらないくらい。
f:id:shiomi31:20081004145306j:image
自分の中のブカレストと言えば、チャウチェスクが民衆のブーイングの中、ヘリで逃げ返った、あの共産党本部が一番の見所だった。ところが、行ってみると思いのほか呆気なかった。もっと重厚で大きなものを想像していたのに。
TVで見た、1989年の共産党本部は重厚で大きく、権力の塊のように映っていたように感じられたものだけど。
それだけ、時代が明るくなったからなのか。この場所が忘れられようとしている場所だからなのか。自分の想像が過剰だったのかはわからない。ただ、自分が感じたものは、過去のTV映像とは違ったイメージを持ったということだった。
f:id:shiomi31:20081004152511j:image
f:id:shiomi31:20081004153919j:image
霧が掛かって上部が霞む国民の館。
ここから伸びる統一広場通りは、寂れて閑静な住宅街。パリのシャンゼリゼ通りとは雲泥の差がある。この差がブカレストなんだと思う。広場に出れば、雑多な広告を並べた灰色の建物やら花屋、パン屋がポツンポツンと立ち並ぶ。雑多としているのに騒々しくない。
東欧を感じ始めようと頭は思っているのに、あまり感じない。
感じるのは、共産党の匂いのみ、それは共産党の匂いであって、社会主義でも東欧の匂いでもなかった。
f:id:shiomi31:20081004172644j:image
f:id:shiomi31:20081004173529j:image
11:00過ぎに、ホテルをチェックアウトして、Nord駅に向かった。
治安が悪いとのもっぱらの噂だったので、かなり緊張していたものの実際に行ってみると、そこまで治安が悪いような感じはしなかった。それでも、暗くなったり、人をよく見ていないとすぐに危ない目に合いそうな予感のする場所でもあった。
おそらく、Nord駅がブカレストの一番の見所なんじゃないかと思った。
何もない、白タクと怪しげな革ジャンを着た親父、浮浪者が居て、その中に旅行者が混じる。太い柱を持つ独特の共産主義の匂いを感じる建築。
今まで、イメージしていたブカレストそのもの。少し鳥肌が立った。
駅内への入場には、入場料は取られなかった。
入り口と切符売り場こそボロボロでやってるのかやってないのかわからないような雰囲気だけれど、ホームは明るく、売店で賑わい、西欧のそれと変わらない印象を受けた。
f:id:shiomi31:20081004174352j:image