忘れ雪 新堂冬樹

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経済犯罪小説+恋愛。


前半部分の恋のお話は、回顧的なほんわかした感覚が結構好きかも。


手紙とか回想部分も宮本輝の匂いがちらほら。



最後の方はだんだん推理小説になってきて、がらりと読んでる印象が変わってきます。結構な長編なのだけど、夜遅くまで一気に読んでしまうくらいに引き込まれてしまう。


私はまた待ち惚け。


あなたは、優しい人。でも、同情だけはいやだからね。


もし、あなたが八年前と変わらない返事だったら、私を迎えに来て。


あなたが現われなかったら、今度こそ本当にさよなら。私は新しい人生を歩みます。

一年後の結果がどうであろうと、桜木一希という男性に出会ったことを、私は忘れ雪に感謝します。


長い手紙に付き合ってくれて、ありがとう。

忘れ雪 (角川文庫)

忘れ雪 (角川文庫)