シルクロードの青の都に暮らす 胡口靖夫

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ウズベキスタンとか中央アジアに関する本ってものすごく数が少ないですよね。


未だ旧CISって殆ど独裁国家。ウズベクはカリモフが牛耳っているし、カザフはナザルバーエフ。キルギスはバキエフ。トルクはニヤゾフが死んだけど、まだ後継者が独裁。


日本では報道が殆どされていないから、気付かないところ。



実際、一年前に行ったときは独裁色はそれほど感じなかったけれどね。


言論の自由とか知る権利なんてものは存在しなくて、報道管制バリバリの国なんだけど、街の雰囲気は至って素朴で暖かい人間味を感じて帰って来れてしまった。



本読んでみて・・・確かに報道管制はあって、政治的な発言は一切出来ないようだけど、国民はそれほど不満を持っていないようです。結局、利権が絡まないほどの下層市民にとってはあまり関係のないことなのかもしれません。


確かに、民主主義は理想では歩けれど、日欧米型民主主義だけが理想でもないんだよね。変にトップが搾取したり弾圧をするわけでもない体制だから、ある程度の締め付けやら自由がなくても普通に生活する分には口に出して不満を言うほどでもないのかもしれませんね。まだ、革命を起こすほどの不満は溜まっていないのでしょう。


一応、民族的にはほぼ独立してるからナショナリズムは保たれてるし。



ただ、急激なインフレには困っているとのころ。年に二倍くらい。


外国に出稼ぎに行かないと生計が成り立たない状態。旧CISは何処もそうだよね。天然資源のあるウズベクですら苦しいのだから、キルギスやらタジクは辛いだろう。アルメニアグルジアも。



本はエッセイ的な内容です。少し偏見とか個人的な話が多いけど、現地を旅してると少なからず雰囲気を感じながら読めました。


シルクロードの「青の都」に暮らす―サマルカンド随想録

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