ブハラからシャフリサブスへ

2009/02/08(Sun)

このルートの事前情報が少なかった。宿のおじさんに聞いてもわからないと言う。
旅行人に公共バスがあるとか書いてあったけど、かなり時間も掛かるらしく、時刻表もわからないので、今日中にシャフリサブス経由でサマルカンドまで行く行程にはキツイ気がした。残りは、必然的にタクシーということになる。
とりあえず、シャフリまでのバスが出ているという南のバスターミナルまでタクシーで向かう、ここでバスがなかったら乗り合いタクシーをと考えていた。
バスターミナルは、タクシーで10分くらい。降りると、一斉にタクシーの運ちゃんが20人くらいで集って来る。
「どこに行くんだ?」と。
シャフリサブスまでのバスに乗りたいというと、「カルスまでしかないぞ。」という。
カルス?地名に詳しくないのでそれが何処かもわからない。地図を広げたりいろいろしてるうちに、40$で行ってやるとのこと。
チャーターとしては悪くない値段なのだと思うけど、さすがに高い。乗り合いで行きたいのだけど、人は集まりそうにない。
値切り交渉やらを進めてると、英語の通訳っぽいおっちゃんまで出てくる。胡散臭いけど、意外に良心的。
30分くらい交渉して、35$(3300円)で手を打つことになった。
本当にシャフリサブス行きがないのか、それとも9時過ぎてるからもうないのか・・・詮索はしないことにしよう。
タクシーはぼろぼろ。ロシア語しか離せないおっちゃん。
仲間から荷物をたくさん貰って何処かに届けるようだった。
一気にスピードは120kmを超えて走り始める、その速度でしゃべり掛けてくるから、かなり怖い。殆どしゃべれない英語とロシア語でいろいろ話しかけてきて、温かい人です。
砂漠に近い平原の一本道を走る、暖かい日差しが差し込んできて、気持ちが良い。
f:id:shiomi31:20090208132031j:image
このタクシー、チャーターしたつもりだったのに途中でどんどん人を乗っけていく。しかも、乗っけた人のために遠回りもしている感じ・・・そんなものなのだろうか。
でも、一人になるといろいろ話しかけてきて、あそこはあ〜だこ〜だと説明してくれる。気にするまい。
9時過ぎに出て、カルスに到着したのは12時半くらいだっただろうか。ここは大きな街ででかい鉄道駅もあった。ここでも客を集めるらしく大声で叫ぶも、なかなか集まらないらしく・・・しばらく、車を停めていた。
すると、変な二人組の革ジャンを着たタジキスタン系っぽいでかい奴らが乗り込ん来るではないか。如何にもロシアンマフィアといった風だ。
何やら、この二人組に運転が変わるという。温厚なおっちゃんに最後まで連れて行ってもらいたいのだけど、ここで35$を払え、金はこいつと折半するから、と。
こちらが渋っていると向こうも一生懸命話してきて、英語が通じないため筆談になる。無理やり感、脅迫感がないのはウズベキスタン人の性格なのか、不安は大して感じずに済んだものの、それでもよくわからない理由で彼らに運転が変わるのは、かなり怖かった。
それもここで35$払って、またシャフリサブスで上乗せを要求されたらたまったものではないということもあったからだ。
長い交渉の上で、運転手はロシアンマフィアに変わり、さらにスピードを上げた。
f:id:shiomi31:20090208161650j:image
カルスを出ると、平坦な直線道路と乾燥した大地、端に生える黄緑色の草。遠くには雪を抱えた山々が連なる。
景色は申し分ない。ただ、二人のロシアンマフィアがどんな行動をするのかが気になって仕方がなかった。実際は、気軽に話しかけてきたり、子供みたいにはしゃいでみたり・・・なんだけど、それが逆に怖かったりする。
途中、道端で商売してる子供たちと戯れたりと、怖さと楽しみが混在している移動になったのです。
f:id:shiomi31:20090208161709j:image
シャフリサブスに着いたのは、13:30過ぎ。街の手前で停まって、さらに怖いスキンヘッドのひとが乗り込んで何やら企んでいるので、ここで良いから降ろしてくれと、止められるのを吹っ切ってタクシーを後に。
結果的には、追加料金は要求されず、運転手は悪巧みを企んでいるわけではなかったのかもしれないけど、最後まで乗せていってもらっていたら何かされたかもしれない可能性は高い。こういう場所でのチャータータクシーは気をつけなければいけないと思い知らされました。