マルクスの逆襲 三田誠広

最近、マルクス流行ってますね。
全共闘運動、大学闘争を背景にマルクス主義の潮流の流れを一通りサクサクと読めました。

  • 資本主義、自由主義を続ける限り、貧富の格差は開く一方で、最終的には大貧民達が暴動を起こし、資本主義は崩壊すると予測している。(現在がこの段階)
  • 小泉純一郎というカリスマ首相があらわれて、構造改革と規制緩和というビジョンを打ち出すまでは、日本はマルクス主義国家だったといっていい。(官僚機構は強固で、ソ連が崩壊した後も社会主義並の統制力を持っていた⇒だから、マルクス論に則って発展が出来た。)
  • ヘーゲルの「人倫」(利己的な個人とコミニュティを強い絆で結びつける存在)が大切で、地域に根付いた郷土愛を持って、コミュニティを発展させることがこれからを乗り切る鍵。
  • アダムスミスの「神の見えざる手」は、国を愛し国民全体の幸福までを考える、良識ある資本家を想定していた。
マルクスの逆襲 (集英社新書 494B)

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