嘘つきアーニャの真っ赤な真実 米原万里

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米原さん、文章うまいなぁと思います。オリガモリゾウナの反語法を読んですきになりました。


これは、自身のチェコ・ソビエト学校で過ごした時の友達とその後大人になったときに再会を描くエッセイ。こんなに読ませる力のあるエッセイは久しぶりです。エッセイの枠にはまらないノンフィクション。



激動の世紀を生き抜いた東欧の古い友達を通して、平和とは何か。抑圧、自由にならない、思うようにならない世の中の無常とそれを生き抜くひとの強さ。史実書とは少し違う視点から眺めた、体験した想いが詰まっています。

  • 西側では才能は個人の持ち物なのよ、ロシアでは皆のものなのに。
  • 気に入ったわ、その言い方。ここはもうヨーロッパではなくてバルカンです、っていうの

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)