イルクーツク街歩き
2010/01/19(Wed)
4日ぶりのベットは気持ちよく熟睡。
朝の気温は-28度.窓を開けるともうもうとした白煙が進入してきてあっという間に部屋の気温が下がります、外に出るのが怖いくらいの気温です。
今日のモスクワ行きのロシア号は18:32発.待ち時間の長い一日です。
チェックアウトぎりぎりまでホテルで休んで、荷物を預けてお昼から街に出掛けました。
劇場
イルクーツク大学
アレクサンドルⅢ世像
外に出て最初はそうでもなかったけど、次第に寒さが身に沁みてきます。カールマルクス通りまでぶらついて30分。気温は-26度は、さすがに堪えます。
鳥肌がたつとかそういう次元じゃなくて体が冷えて、肌が出てる部分が凍りつく。もうダメ・・・って思うくらい危険を感じました。
15分ごとにスーパーとかに入って温まらないとやばい感じ。しかも温まるのも15分くらい掛かるのでなかなか前に進まない状態。。。
カールマルクス通り
はっきり言って、シベリアのパリというには程寂しい街です。
サマルカンドと殆ど変わらないというのがかなり正確な比較なんじゃないかと思います。
旧ソ連のままと言った雰囲気なので、個人的にはすごく好きな街になります。
街一番のデパートも日本で言えば20年前のイメージです。薄暗くて閑散としてて、店ごとに仕切りで分かれてて、とにかく雑多に商品が敷き詰められてて、単一の商品を売っている。
懐かしい雰囲気。
外の売店もやってるけど、とてもじゃないけど外で食べれた寒さじゃない。現地のひとは普通に売店の前で食べてたりするけど、暖かいハンバーグも1分で冷めてしまうだろうに。
この寒いのに外を歩く人はたくさん居て、別に寒いから家に居るとか感覚じゃないみたいです、たぶん夏と変わらない外出率なんだろう。
厳重な窓のキオスク
子供と鳩はこの寒さでも元気だ
今年は、1661〜2011年のイルクーツク350周年記念らしい。
氷祭りみたいなのも
バガヤヴレーニエ教会 一番綺麗だったかな
この画角好きだったけど、寒さに耐えられず
アンガラ川近くにあるスパスカヤ教会やバガヤヴレーニエ教会辺りまで行くと、川からの蒸気が木に張り付いて氷、綺麗な樹氷になっている。
この辺りは暖まる場所がなくて危険度が高い。吐く息が口の周りで氷冷たくてならない。
ミサ中の教会に駆け込み、メガネを曇らせながら温まり、次の教会へと進む。
教会はちょうどミサのようで何処も人だかりが出来ています、旧ソ連人ってドイツとかヨーロッパの人たちよりかなり信条深いと思うのです。旧ソ連時代に宗教を禁止されていたとは思えないくらいに。
4時間くらいで一通り街を一周。
ホテル近くのピザ屋さんで休憩です、この街はピザ屋が多いように思う。
焼きたてピザとコーラのセットで200P(600円)
かなりGoodなお味でした。体の芯から温まります。
ホテル前のアンガラ川は、もうもうと水蒸気が立ち込めて、対岸の建物が中に浮かび上がってきて、とても幻想的です。
幾らか川岸は気温が高いように感じるけど、この気温差でここまで真っ白に川から立ちこめる蒸気は日本じゃ絶対見られない。これを見れるだけでも冬のシベリアに来た甲斐があるというものです。
この橋の下で犬に襲われる
結構長い橋 ここから落ちたら終わりだな
立ち込める蒸気 見た目は温泉みたい
一旦ホテルに戻って、駅へ。今回は徒歩です、夕方になって幾らか暖かくなってきたこともあって、なんとかなるだろうと踏みました。
ところがこれが失敗。近道をしようと路地に入って行ったら、野犬に襲われて、ひたすら怖い目に合うことに。
3〜4匹で襲ってきて、重いバックパックを背負いながらも必死で逃げてなんとかなったけど、足は噛まれたし、一つ間違うとやばかった出来事でした。
イルクーツク駅前
アンガラ川を渡った対岸が駅になってて、黄緑というか青というか微妙なカラーの駅は、夕方で陽が陰ってきた時に合う色合いです。
駅は、人で一杯。外は白タクだらけだし、中はいろんな人種の人が入り混じってる。中央アジア系の黒い人もかなり居ます、黒い革ジャンを着てるのは殆ど中央アジア系。
駅前はキオスクが立ち並ぶ。
構内は幾つかのブースに分かれてます
構内の椅子に座って、喧騒とアナウンスを聞きながら、本を読んでると、異国に居るんだって実感が沸いて来ます。不安だらけだけど、この感じが旅の醍醐味でもあります。旅から帰ってきた後、思い出すのはこういったなんでもない待ち時間だったりするのです。
嫌だった待ち時間ですが、ここは目を瞑って喧騒と空気感を感じると、何処か満たされた感覚になるのでした。