ビシュケクからオシュへ

2011/10/09(Sun)


長時間移動の日です。
ビシュケク⇔オシュ間は600kmくらいの山間コースを、乗り合いタクシーで15時間程とあった。ブログを読んでると早い車に当たれば、8時間で走りきったという話も聞こえてくるが20時間掛かった人も居たり。真夜中にオシュに着きたくないので、何時にビシュケクを出るかにかなり迷っていました。
5年位前に計画したときは、夜行と思っていたけど、絶景ルートを夜に通ってしまうのはもったいなかったので、結局は普通に早朝発となりました。


しかし、早起きするつもりが夜中寒くて眠れず、お寝坊さん。
お宿を7時前に出て、東バスターミナル前から232番のマルシュでオシュバザールへ。
閑散とした街中、小さいマルシュの窓と街路樹の隙間から天山山脈の雪山がちらちらして、高山都市の様相を感じつつ。


ガイドブックに載ってたオシュ行きの乗り合いタクシー乗り場に向かうも、誰も声を掛けて来ない。普通、バックパックを背負ってうろうろしていれば、何人も集ってくるものだけど、ここではそんなことはなく、こちらから話しかけないとタクシーが見つからないという場所。
たぶん、時間帯が悪かったのだと思うけど、足探しに苦労しました。


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オシュバザール


1人目は、髪をベトベトに固めた兄ちゃん。1台60ドル、1人1500somだという。それほどふっかけてこなかったのだけど、なんとなく怪しそうな兄ちゃんだったので、バザールを見に行ってから決めると逃げ切る。
2人目は、人の良さそうなおじさん。でも、この人の出発は14時頃を予定しているらしく、それまで待てとエスティマの中に招き入れられる。最初はすぐに出るようなこと言っていたので30分くらい話に付き合ったけど、なかなか出ないことがわかったので別の車を探すというと、携帯で電話し始めて、すぐに出発する車を探してくれました。


後からわかったことだけど、乗り場は、オシュバザール裏の少し先一本道から出ているようでした。
個人営業ではなくて、仲間を組んでるパターンの乗り合いタクシー組のようでした。
運ちゃんは、若い紳士的な兄ちゃん。こいつなら信頼出来そう。乗客はおばさん2人で1人1500som(2400円)


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9時過ぎにようやく出発。
ビシュケクの街を抜けるのに1時間半。休憩を挟んで、山道へ向かうポイントに10時半頃。
人の良い運ちゃんなのだけど、いかんせん安全運転過ぎるのが玉に瑕。オペルなのでそこそこスピードは出るはずなのに、40kmくらいでがんがん抜かされながら走るのだ。
山の山頂のトンネルが封鎖されている時間を考えてゆっくり走っているのかどうかは知らないけれど、遅過ぎでした。


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山頂のトンネルが封鎖されていて1時間くらい足止め。トンネルを抜けたのが12時半頃。
このトンネルを越えると、視界が一気に広がる平原が現れる。地平線の向こうに山脈が見え、ロードオブザリングの世界が広がります。


15時頃、ドライブインが密集しているところで昼食。
ヒンカリのお店らしく、皆がこれを頼む。朝から何も食べてなかったので一気に食べてしまいました。ここのはうまい。
120som(200円)


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ドライブイン


ご飯を食べ終わってからは、いきなりスピードアップ。ゆっくり走っているときは半分くらい居眠り運転をしていたからかなり怖かった。
ここからは、トクトグル湖の湖畔をひたすら走る絶景ポイントが続く。ガイドブックには大きく取り上げられていない場所だけど、かなりの絶景ポイントです。
何もない大地がうねるように続いて、湖岸が高くせせり立つ崖になっている。
写真が取れなかったのが残念でした。


カラキョル、タクシミキョルと高度を下げて辺りが荒野となると、綿花畑が広がり始め、フェルガナ盆地へ入る。
綿花畑に夕日が沈むと、窓ガラスに蚊がぶつかり視界が悪くなり、ヘッドライトが暗い上に、街灯がなく、道も狭い。こんなところで車は追い抜き合戦をするので怖いことこの上ない。
事故らないのが不思議なくらい。日本だったら事故だらけだろう。


道端で煙を炊いて、バーベキュ風に夕食の準備をする家庭が多い。子供たちがその周りを囲んで遊ぶ。
なんだか、自分の子供の頃の日本を見ているようです。


20時過ぎにジャララバード。山の上からの灯りの多さを見るとかなりでかい街かと思ったけれど、実際街に入ると真っ暗な小さな街。
道端に食堂が並ぶ。


オシュには、21時半頃。
タクシーの運ちゃんにホテルまで行ってもらおうとするんだけど、お目当てのホテルが見つからず、皆が進めてくる北京ホテルというオシュバザール横の新し目のホテルに投宿です。
なんだかんだで、ゆっくり出来たのは23時頃。朝の7時から移動を開始して長い移動の1日でした。
このときは、もう2度とあの行程は嫌だと思ったけど、帰ってくると不思議なものであの絶景をのんびり通過するもの良いかなと思い返してしまいます。


結局、ビシュケク⇒オシュ間は、13時間。夜になってからオシュに着くのは仕方なさそうです。確かにオシュの夜は真っ暗で若者が騒ぎながら飲んで歩いてるような街なので夜に出歩くのは危なそうだけど、タクシーの運ちゃんに宿まで連れて行ってもらえば、真夜中でも問題ないかなという感じでした。