シベリア鉄道2日目(〜満州里〜ザバイカリスク〜)
2011/01/17(Mon)
暗く微かにごぉ〜っと音がするような凍て付く外界を感じながら、うとうととたまに目が覚める。
トイレに起きて列車の接続部に行くと、とんでもない寒さに驚く。ドアノブは触ると手がくっついてしなうくらいに冷たい。
-30度を超えているのでしょう、この暗さと冷気でなんとも言えない怖さを感じてしまいます、ここで外に出されたら終わりという恐怖と列車の中の暖かさが気持ち悪い。
3:27満州里着
まさに叩き起こされるという勢いでパスポートコントロールです。
眠く、7:00頃の出発まではぐっすり。出発前にパスポートが返却されて、列車はゆっくりとロシア側の国境ザバイカリスクへと進んでいく。
パスポートコントロールはロシア側も列車内で行われます、実際列車は駅の手前で止まっているのですが10:00頃の駅到着まではトイレ禁止である。
やっと着いた!!
深紅のK19次(ボストーク号)色合いが渋い!!
10:00頃ようやくザバイカリスク駅下車
ここで列車の貨車交換のために15:13発まで、列車の中に残るか、下車して観光するかの選択が出来ます。
殆どの人は下車して街のカフェとかに行くようでした。列車に残るのは、おばちゃん達だけ。
当初8時間くらい駅内で待たなければいけないかと思って気が重かったのですが、パスポートコントロール時間がかかったせいなのか、実質数時間の待ち時間となりました。
近くの部屋のロシア人が言うには外はー27度とのこと。「This is Russia!」と連呼する陽気なロシア人だ。
この寒さがロシアだ。8時間も掛かるパスポートコントロールがロシアだ。街に出ても何もない、これがロシアだ・・・などと、自虐的にジョークを言う。
しっかり着込んでザバイカリスクの街を歩いてみます。
外に出ると鼻の中がパリパリと凍ってくすぐったい。天気は良いのに、きらきらとダイヤモンドダストが見えます。
寒いと言うよりは痛い。鳥肌が立つような寒さではなく、日本の寒さとは質が違いました。太陽に向かっているときは良いのですが、背を向けると顔の周りがカチコチに凍ってしまい、若干の危険を感じます。
カメラが凍るように冷たくて素手では10秒くらいが限界。
これはこれで面白い体験ではあります。
駅は黄色の綺麗な様相です、ロシアってこの色と黄緑とか薄青が好きっぽい。ペテルブルグも同じような色が多かった。
鉄橋を渡って、アパートが立ち並ぶ街をうろうろします、意外にも人は外に多い、このくらいでは寒いうちに入らないのだろうか。
店も結構あるはずなのに、看板はないし、窓もないので何処かどんな店なのか、そもそも店なのか家なのかもわからない。人が出てくるのを観察するしかないのだ。
家は思ったよりも綺麗なものが多くて驚きます。こんな寒い極東の街なのにボロさは感じません、数年前のバルト三国よりも綺麗な感じです。
木造家屋が多いのが特徴なのでしょうか。
街を少し外れると、凍て付く平原が広がり、モンゴル平野なんだって感じさせてくれる景色を見ることが出来ました。
雑貨屋さん 入ってみないと何の店なのかわからない
昼食を食べたKAFE 目立たな過ぎ、現地の人しかわからない
昼食を食べるべく店を探すも数軒当たってやっとレストランに当たる。普通にKAFEがレストランみたいな感じのお店らしい。
何処が入り口かわからないくらいのでしゃばらないバラックのKAFEで昼食です。
モンゴル系のロシア人がやっているお店で、地元のひとが頻繁に出入りしてました。
全然言葉が通じず、あれと同じのって言ったら1テーブル分出てきた
ラグマンみたいな麺料理とピラフにビールで、199P(650円)
奥から電子レンジのチンって音が良く聞こえるお店でしたが、味は満足するものでした。生き返るようです。
残りの待ち時間は駅舎の中で時間を潰します。モンゴル系の人が多く、レストランも簡易宿泊施設も一通り揃っていて明るい駅です。
これで暗い駅だったら一気に気持ちが沈むところですが、治安も良さそうで、アルメニアと同じような雰囲気がありました。
レールがロシアと中国仕様の2本ある
イルクーツクまでの客車
貨車の履き替えが終わり、13:30頃列車に戻り、15:13定刻ザバイカリスクを出発しました。
ここからは当分の間、スピードは50kmにも満たないくらいの鈍足で起伏のある真っ白な平原を進んでいきます。羊や牛飼いが多く見られ、集落も意外と多い。
段々と日が暮れて、16:00には陽が沈む。
一晩寝て、翌日の夕方にはイルクーツクです。